世界で話題のドゥームスクローリングとは?
はじめに:ドゥームスクローリングという言葉を知っていますか?
最近、海外では英語圏を中心に「ドゥームスクローリング(doomscrolling)」という言葉がよく使われるようになりました。
意味はとてもシンプルで、ざっくり言うとこうです。
気分が重くなるニュースや投稿を、やめたいのに、延々とスクロールしてしまうこと
日本ではまだ広く知られていないかもしれません。
でも、体験としてはきっと多くの人が「それ、わかる」と頷くものだと思います。
もしあなたが、
見たくないのに見てしまう。
閉じたのに、頭が休まらない。
読んだあと、心がざわつく。
そんな感覚を持っているなら。
それは意志が弱いからではありません。
ドゥームスクローリングは、個人の性格というより、情報が流れ込む環境が強すぎるときに起きやすい反応です。
だからこのコラムでは、
**「根性でやめる」**よりも、
**「静かに弱める」**ことを目標にします。
まず大事な前提:いきなりゼロにしなくていい
ドゥームスクローリングをいきなりやめようとすると、うまくいかない日が出てきます。
そしてそのたびに、自分を責めやすくなるのですが、それは逆効果です。
ですので、ここではゼロを目指しません。
触れる回数を、少し減らす
触れる時間を、短くする
触れる場所を、やさしくする
この3つができれば十分です。
小さな調整でも、心の静けさはちゃんと戻ってきます。
まずは「入口」を見つけます
ドゥームスクローリングは、入口が多いほど起きやすくなります。
入口というのは、ニュースや投稿が流れ込んでくる場所のことです。
1) 通知の入口
通知は、あなたの予定とは関係なく心へ割り込んできます。
特に速報系の通知は、「今すぐ見なきゃ」という緊張を生みやすいです。
2) タイムラインの入口
タイムラインには終わりがありません。
終わりがない場所にいると、終わるタイミングも見つけにくくなります。
3) 夜の入口
夜は心の防御が弱くなりやすい時間です。
同じニュースでも、夜に見ると重く感じやすいのは自然なことです。
静かに弱めるための、やさしい4つの工夫
ここからは、今日からできる範囲で大丈夫です。
全部やる必要はありません。ひとつだけ選べば十分。
1) 通知は「消す」より「減らす」
いきなり全部オフが難しいなら、段階でいきましょう。
速報の通知をオフ
バッジ(未読数表示)をオフ
通知が来るアプリを2つ以内にする
通知は情報というより「呼び出し」です。
呼び出しが減ると、スクロールの入口がひとつ減ります。
2) 見る場所を「朝刊」に寄せる
ドゥームスクローリングは、入口が散らばっているほど強くなります。
だから、見る場所をまとめます。
おすすめは、朝刊のような読み方です。
「今日の分だけ」を受け取る
深追いはあとに回す
必要なら、後日まとめて確認する
タイムラインの無限スクロールではなく、
「区切りがある場所」に寄せるのが、やさしく効きます。
3) 夜は「見ない」ではなく「短くする」
夜に完全に見ないのが難しいなら、長さだけ決めます。
夜は1分だけ
それ以上読みたくなったら、朝に回す
「朝でも間に合う」と決めるだけで、
今の心を守りやすくなります。
4) スクロールの前に、小さな合図を置く
止めるのが難しいときは、いきなり止めようとしなくて大丈夫です。
代わりに、始まる前に合図を置きます。
たとえば、こんな合図。
深呼吸をひとつ
水を一口
「何のために開く?」と心の中で聞く
これだけで、無意識のまま流れ込む感じが少し弱まります。
あなたが守っているもの
これは「ニュースを上手に消費できる人」になる話ではありません。
あなたの注意と、神経の静けさを守るための話です。
世界を知りながら、ずっと警戒した状態で生きないために。
休むのに、資格はいりません。
アルゴリズムに、何かを証明しなくていい。
そして今夜、世界のすべてを理解しなくても大丈夫です。
つらい日に支えになる、静かな約束を置いておきます。
世界を知りたい。
でも、心の平和を代償にしてまで知る必要はない。
ドゥームスクローリングを、たとえ一割だけでも弱められたなら。
それは十分に意味のある変化です。
小さな変化は、静かに積み重なっていきます。
やさしく、気づかれないくらいの速度で。
