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新星爆発の瞬間を撮像
要約
国際研究チームが白色矮星で起きる新星爆発を発生直後に近赤外線干渉計で初めて撮像しました。2021年のV1674とV1405を高解像度で観測し、V1674では非球対称の複数噴出とガンマ線同時検出、V1405では外層が可視光ピークまで共通外層に包まれていた可能性が示されました。
本文
国際研究チームが白色矮星の表面で起きる新星爆発を発生直後に撮像することに初めて成功しました。観測はジョージア州立大学のCHARAアレイによる近赤外線干渉計を用いており、2021年に発生した2つの新星(V1674 Herculis と V1405 Cassiopeiae)を高い空間分解能で捉えています。従来は爆発直後の噴出物が極めて小さく、初期段階は間接的に推測されてきましたが、今回の画像は爆発後まもない段階の構造を直接示しています。研究チームは短時間で変化する一過性現象に対応するため、夜間スケジュールを柔軟に調整して観測を行ったと説明しています。
観測で確認された点:
・V1674は発見から2〜3日後に撮像され、球対称ではない爆発形状が捉えられた。北東と南西方向への2つの噴出流と、それらにほぼ直交する楕円状構造が見られた。
・V1674の分光では水素バルマー系列に異なる速度成分が検出され、ピーク前の吸収線が約3,800km/s、ピーク後に現れた成分が約5,500km/sであった。
・同時期に米NASAのフェルミが高エネルギーガンマ線を検出しており、新たな噴出流と時期が一致したことで、異なる速度の流れの衝突による衝撃波がガンマ線放射に関与していたことが示唆されている。
・V1405の初期観測では中心に明るい光源があるのみで周囲に明瞭な噴出物はほとんど見えず、中心部直径は約0.99ミリ秒角(半径約0.85au)と測定された。
・V1405では、外層が噴発開始時に一斉に放出されていれば53日間で23〜46auに達しているはずだが実測値と乖離があり、外層の大部分が可視光ピークまで完全には放出されていなかったことが示唆される。
まとめ:
今回の直接撮像は、新星の爆発初期に非球対称な複数の噴出や異なる挙動が現れることを示しており、単一の衝動的な爆発とは異なる過程が関与する可能性を示しています。V1674とV1405で見られた対照的な挙動は新星の多様性を示すもので、理論モデルの検証に資する一方で、今後の詳細な発表日程や追加観測の計画は現時点では未定です。
