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能登半島地震と地下流体の関係を解明
要約
富山大学などの研究で、2024年の能登半島地震に関係した地下流体の発生源が特定されました。プレート境界から上昇したマグマが冷えて固まる際に、マントル由来のヘリウムを含む流体が放出され、群発地震につながった可能性があるとしています。
本文
富山大学などの研究グループは、2024年1月1日のマグニチュード7.6の能登半島地震に関連して、地下の流体の発生源を調べました。能登半島では地震発生の前から群発地震が続いており、地下深部の流体の動きが関係していると考えられてきました。研究では温泉や地下水のヘリウム同位体比と地殻構造の解析を組み合わせ、流体の起源と経路に手がかりを得ています。これらの結果から、マグマの上昇と冷却に伴う流体の放出が群発地震と結びついた可能性があるとしています。
報告された主な点:
・温泉や地下水のヘリウム同位体比を2022〜2024年にかけて分析したところ、周辺地域としては高い比率が観測されたこと。
・地震波による地殻構造の解析で、プレート境界からマグマが上昇している痕跡が見つかったこと。
・ヘリウム同位体比は2023年5〜7月に低下しており、研究グループは群発地震で割れた岩石から放出されたヘリウムが水に溶けたと説明していること。
・同位体比を手がかりに地殻のひずみを推定すると、地震前にひずみが増加していたと評価され、他地域での同様の分析を進める予定であること。
まとめ:
本研究は、マントル由来の成分を含む地下流体と群発地震、そして2024年の能登半島地震の間に関連があることを示す要素を示しています。研究成果は地震の前兆やメカニズムの理解に資する可能性がある一方で、実用化や予測への展開については現時点では未定とされています。今後は南海トラフ周辺などでの検証が予定されています。
