← ニュースAll
MMX・フォボスの有機物解析
要約
JAXAの菅原春菜准教授が、2026年度打ち上げ予定の火星衛星探査計画MMXで持ち帰るフォボス試料の分析技術と汚染管理を進めています。起源論争の解明やアミノ酸など有機分子の検出を目指し、採取装置の精密洗浄や窒素充填、打ち上げ直前までの汚染モニタリングを行っています。
本文
JAXAの菅原春菜准教授(41)は、火星衛星フォボスからの試料を地球に持ち帰って分析するMMX計画で、有機化学の視点から試料の解析技術と汚染管理を担当しています。MMXは2026年度に打ち上げられる予定で、フォボスに数回着陸して10グラム以上の試料を採取し、31年度に地球へ持ち帰る計画です。試料分析はフォボスの起源(捕獲説か巨大衝突説か)を判定する重要な手がかりになると期待されています。研究チームはアミノ酸などの有機分子の検出や、火星由来粒子やバイオシグネチャーの探索に備えて準備を進めています。
報じられている点:
・フォボス試料は起源の違いで含まれる有機物が異なると見込まれており、アミノ酸が分析対象になっている。
・捕獲説なら多様な有機物が残る可能性があり、巨大衝突説では高温で有機物が変性しやすいとされている。
・シミュレーションでは火星由来の微粒子が数十粒程度混入する可能性が示されており、バイオシグネチャーの検出確率は低いと伝えられている。
・採取装置は分解して精密洗浄し、組み立て後は高純度の窒素で満たして外部汚染を抑える管理を行っている。
・万一に備え、探査機材料の保管や打ち上げ直前までの汚染物質モニタリングを継続している。
まとめ:
フォボス試料の分析は、起源の解明と有機分子の起源や変性の理解につながる可能性があります。現時点ではバイオシグネチャーの検出確率は低いとされており、今後は分析手法の開発と厳格な汚染管理が続けられる予定です。
