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北大、グルコースから低級炭水化物を合成する触媒系を開発
要約
北海道大学の研究チームが、グルコースを原料にエリスロース(ERT)とグリコールアルデヒド(GA)を効率よく合成する触媒反応系を開発しました。五酸化ニオブとMOR型ゼオライトを組み合わせ、アセタール化で副反応を抑え、ERT合計収率43.4%、GA合計収率15.2%、炭素収支93.3%を報告しています。
本文
北海道大学の研究チームは、グルコースを原料に低級炭水化物を合成する新しい触媒反応系を発表しました。研究は米国化学会の学術誌に掲載されており、従来課題であった副反応の抑制を目指しています。チームは逆アルドール反応とアセタール化を組み合わせ、反応空間を分離する設計を採用しました。これにより反応性の高いホルミル基を保護し、生成物の回収性向上を図っています。
報じられている点:
・原料はグルコースで、対象生成物はエリスロース(ERT)とグリコールアルデヒド(GA)。
・触媒系は五酸化ニオブ(ルイス酸)とMOR型ゼオライト(ブレンステッド酸)を組み合わせる構成。
・最適条件(190℃・15分)でERTとERT-アセタールの合計収率は43.4%、GAとGA-アセタールは15.2%に達したと報告。
・反応系の炭素収支は93.3%と高く、副生成物の発生が少ないことが示唆されている。
・Betaゼオライトや硫酸を用いる組合せでは副反応が顕著で、収率改善が乏しかった点が比較実験で示された。
まとめ:
今回の設計は逆アルドール反応とアセタール化を空間的に分離する点が特徴で、基質選択的なアセタール化によって副反応を抑えているとされます。研究側は本手法が再生可能炭素資源の導入につながる可能性を示していますが、反応系の高度化や生成物の活用技術の確立が今後の課題であり、現時点では具体的な実用化時期は未定と伝えられています。
