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発電有機ELで青色発光を実現、フルカラー化達成
要約
NHK技研と千葉大らは、発光と発電を一体化した有機EL素子で初めて青色発光を実現しフルカラー化を報告しました。MR TADF材料と励起子制御で発光効率と発電効率の両立を図り、緑・橙で外部量子効率8.5%超、青で約2%を示しています。
本文
NHK放送技術研究所と千葉大学らの共同研究チームは、発光と太陽光発電の機能を一つの有機EL素子で両立させる多機能素子を開発したと発表しました。成果はオンライン誌に公表され、従来困難とされた青色発光の実現とフルカラー動作が示された点が注目されています。研究では、高発光効率と強い光吸収を併せ持つMR TADF材料をドナーとして用い、ドナーとアクセプター界面での励起子の挙動を精密に制御する手法が鍵になったとしています。これにより発光色の幅と発電時の電圧損失の低減を両立させることが可能になったと伝えられています。
報告の主な点:
・研究はNHK放送技術研究所、千葉大学、京都大学などの共同チームによるもので、成果は国際誌に掲載されたとされています。
・MR TADF材料をドナーに用い、ドナーとアクセプター界面で生成される電荷移動励起子を制御した点が開発の中心です。
・緑と橙の素子で外部量子効率8.5%超と電力変換効率約0.5%が同時に達成されたと報告されています。
・青色の発光・発電素子は今回が初となる事例とされ、青で約2%の外部量子効率と1%超の電力変換効率が示されています。
・励起子束縛エネルギーが小さい組合せでは短波長(青)発光が得られ、組合せにより発光色を調整できるとしています。
まとめ:
今回の研究は、単一素子で発光と発電を高い次元で両立させる可能性を示した点が重要です。室内光や画面光を再利用する省エネディスプレイや可視光通信、自立駆動型センサなどの応用が想定され、研究チームはさらなる効率向上と耐久性の改善を進めるとしており、実用化に向けた検討が続く見込みです。
