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論理的思考は国で違う
要約
名古屋大の渡邉雅子教授は日米仏などの作文教育を比較し、思考表現のスタイルが国や文化で異なることを35年の研究で示しました。著書『論理的思考とは何か』は発売後1年余で7万部を超え、山本七平賞を受賞しています。
本文
名古屋大学の渡邉雅子教授は、言語表現と文化の関連を35年にわたって研究し、『論理的思考とは何か』にまとめました。研究の出発点は渡邉氏が米国の大学でエッセイを採点不可とされた経験で、その後日米両国の小学校などで作文教育を比較する実証的な調査を続けました。調査では、各国で育てられる思考表現の目的や組み立て方が異なることが確認されました。著書は発売後1年余で7万部を超え、昨秋に山本七平賞を受賞しています。
主な研究の発見:
・米国式の小論文はまず結論を示し、「なぜなら」として根拠を並べる構造が重視される。
・日本の感想文は出来事を時系列で綴り、最後に教訓的な感想で締める表現が多い。
・フランスでは自分の意見と異なる意見を並べ、引用を用いて広い視野で結論を導く訓練が行われる。
・渡邉氏は日米の小学生に4コマ漫画を見せる比較実験を行い、表現の差を統計的に示した。
・渡邉氏は、日本の感想を重視する教育が共感力や体験に基づく表現を育てる点を指摘している。
まとめ:
本研究は各国の作文教育を通じて思考表現の多様性を整理しており、教育現場での表現や共感力の育成に関する議論と関連しています。渡邉氏の著作は教育現場での議論を喚起しており、今後の公式な方針変更などは現時点では未定です。
