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スタンレー電気と東大、赤色レーザーで植物成長を実証
要約
スタンレー電気と東京大学の共同研究で、赤色レーザーダイオード(660nm)を用した栽培が同等波長の赤色LEDを上回る成長促進効果を示すことを世界で初めて実証しました。光合成速度は最大約19%向上し、12日間の連続照射で乾燥重量や葉面積が有意に増加し、葉の黄化などのストレスも確認されませんでした。
本文
スタンレー電気と東京大学大学院農学生命科学研究科の研究グループは、赤色レーザーダイオード(LD)を用いた植物栽培が従来の赤色LEDを上回る成長促進効果を示すことを実証しました。研究は高精度な人工光源が植物工場の生産性向上に資するかを検証する目的で行われ、成果は農林水産省の「2025年農業技術10大ニュース」に選ばれました。背景には植物工場の普及に伴うエネルギーや生産コストの課題があり、従来主流だったLEDに代わる光源の可能性が注目されています。LDは狭い波長帯で高精度な単色光を出力できる点が特徴です。
実証で確認された点:
・共同研究により赤色LD(660nm)と同等波長の赤色LEDを比較していること
・赤色LD照射下で光合成速度が最大約19%向上したこと
・12日間の連続照射試験で乾燥重量と葉面積が有意に増加したこと
・赤色LED照射で見られた葉の黄化や光阻害などのストレスが赤色LDでは確認されなかったこと
・東京大学が植物生理学や光合成解析を担当し、スタンレー電気がLDや照射システムの提供・技術支援を行ったこと
まとめ:
今回の結果は、赤色LDがクロロフィルの吸収ピークに高精度で一致する単色光を照射できることを示しており、人工光型農業における生産性向上や省エネルギー化への貢献が期待されます。実用化や普及の時期は現時点では未定で、今後の検証やシステム開発が進められる見込みです。スタンレー電気は関連分野での製品展開経験があり、引き続き光技術の応用が探られると伝えられています。
