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東大、非可逆対称性のトポロジカル相を分類
要約
東京大学の研究チームは双対性の手法で、非可逆対称性に守られたトポロジカル相(SPT相)の分類と具体的構成法を確立しました。Rep(D8)型の任意次元分類や1次元・2次元の格子模型構築、境界状態の解析が行われ、成果はPhysical Review Lettersに掲載されています。
本文
東京大学の研究チームは1月31日、双対性という数学的手法を用いて、非可逆対称性によって守られたトポロジカル相(SPT相)の分類と具体的な構成法を示したと発表しました。研究は山崎雅人教授らの国際共同研究で、成果は学術誌に掲載されています。トポロジカル相は形状の変形に強い性質を持ち、SPT相は特定の対称性が保たれる限りその性質が維持されることが特徴です。非可逆対称性は従来の群的対称性より構造が複雑で、これまで分類が難しかった点が背景にあります。研究では双対性に着目し、非可逆SPT相を既知の自発的対称性の破れ(SSB)に対応づけることで問題を整理しました。
研究で示された点:
・双対性を使い、非可逆対称性で守られたSPT相の分類法と構成法を確立したこと。
・研究は山崎雅人教授らの国際共同チームによるもので、結果はPhysical Review Lettersに掲載されたこと。
・「Rep(D8)型」と呼ばれる非可逆対称性について、任意次元での分類が与えられたこと。
・空間1次元・2次元で新しい相を実現する具体的な格子模型を構成し、境界に現れる特異な量子状態を解析したこと。
・双対変換により、非可逆SPT相と自発的対称性の破れ(SSB)との一対一対応を見いだしたこと。
まとめ:
今回の成果は、非可逆対称性を持つ量子相の物理的で直観的な理解を助けるものとされています。理論的手法として双対性の適用範囲が広がった点は、今後の多様な量子相の発見や性質解明、量子シミュレーションやトポロジカルな量子デバイス設計への理論的示唆につながる可能性があるとしています。実験的な実現や具体的な応用時期については現時点では未定です。
