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近大、ノドグロの完全養殖に成功
要約
近畿大学は富山実験場でノドグロ(アカムツ)の完全養殖に成功したと発表しました。人工授精と人工ふ化により親魚からのふ化を確認し、種苗供給の事業化を5年程度で目指す一方、病気対策やオス偏りの解明など課題も残るとしています。
本文
近畿大学は2026年2月5日、富山実験場でノドグロ(アカムツ)の完全養殖に成功したと発表しました。研究は水産研究所の家戸敬太郎教授らが中心となり、2015年以降の長期的な取り組みと、ベンチャー「アーマリン近大」からの支援を受けて進められてきました。これまで採卵の不安定さや稚魚のガス病、能登半島地震による設備被害などの試練がありましたが、酸素管理などの技術改良で生産を拡大してきました。2025年には安定して稚魚を得られる段階に至り、親魚を用いた人工授精と人工ふ化で養殖親魚由来のふ化を確認しました。
確認されている点:
・10月4日に人工授精を前提とした採卵を実施し、メス6尾から計約36万個の卵を得たこと。
・10月6日に人工ふ化に成功し、その後も計4例の人工ふ化が確認され、うち2例を継続飼育していること。
・これまでの課題として2018〜19年の大量死や、能登半島地震による酸素供給停止などによる被害があったこと。
・養殖では卵から生まれた個体の9割以上がオスになる現象が確認されていること。
・事業化に向け、種苗供給を5年程度で目指し、食卓向け提供はさらに2〜3年程度かかる見通しであること。
まとめ:
ノドグロの完全養殖達成は養殖技術の前進を示しますが、病気対策や性比の偏り、低水温管理など解決すべき課題も残っています。近畿大学はまず種苗の供給事業化を想定し、その後に食用提供の拡大を見込んでおり、詳細な提供時期については改めて発表するとしています。
