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インド人と認知症、クルクミンに注目
要約
杉本八郎氏は、インド人のアルツハイマー発症率が米国の約4分の1というデータを契機に、ターメリックに含まれるクルクミンを手がかりに創薬研究を進めました。マウス実験でアミロイドβの凝集抑制や認知機能改善が報告され、血液脳関門を通過する低分子化合物「GT863」の合成に成功し、臨床研究の前段階まで進んでいると伝えられています。
本文
薬学者で脳科学者の杉本八郎氏は、エーザイを退職後に立ち上げたグリーン・テックで、インド人のアルツハイマー病発症率が米国より低いというデータに注目しました。そこからターメリックに含まれるクルクミンを手がかりに創薬研究を開始しています。クルクミンは分子量が大きく血液脳関門(BBB)を通過しにくいと考えられているものの、マウス実験で海馬のアミロイドβ凝集抑制や認知機能の改善が観察されたと報告されています。こうした背景を受け、同氏らはBBBを通過する低分子化合物の合成を目指し、「GT863」を作り上げたと伝えられています。
報じられている点:
・杉本八郎氏がエーザイ退職後にグリーン・テックを設立し研究を続けていること。
・インド人のアルツハイマー発症率が米国の約4分の1とのデータに着目したこと。
・クルクミン(ターメリック由来のポリフェノール)を手がかりに創薬研究を進めたこと。
・クルクミンを混ぜた餌で飼育したマウスでアミロイドβの凝集抑制と認知機能改善が報告されたこと。
・クルクミン自体は高分子でBBB通過が説明しにくく、作用機序は明確でないとされていること。
・同様の作用を持ち、BBBを通過する低分子として「GT863」を合成し、臨床研究の前段階まで進めていると伝えられていること。
まとめ:
本件はクルクミン由来の知見を薬剤設計に結びつけた研究の一例であり、認知症研究や薬剤開発の方向性に影響を与える可能性があります。ただし、報道は主に前臨床や開発段階の説明にとどまり、臨床での有効性や安全性の確定には至っていません。今後の正式な臨床試験や公的な発表の予定は現時点では未定と伝えられています。
