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早発閉経にフィネレノンが有効の可能性
要約
順天堂大学らの研究で、腎臓病や心不全の治療薬フィネレノンがマウスの卵胞を活性化し、早発卵巣不全(早発閉経)の治療候補となる可能性が示されました。探索的な臨床試験でも卵胞発育と体外受精の成功が報告されています。
本文
順天堂大学の河村和弘教授らの研究チームは、若年で閉経する「早発卵巣不全(早発閉経)」に対し、既存薬のフィネレノンが効果を持つ可能性をマウス実験で示しました。研究では既承認薬を対象とするドラッグリポジショニングの手法で候補を絞り込み、最終的に飲み薬で安全性が比較的高いフィネレノンを選びました。高齢マウスに経口投与したところ卵子のもとが成長し、交配後に出産が確認されました。研究成果は米科学誌「サイエンス」に掲載されています。
報じられている点:
・研究チームは順天堂大学と香港大学が中心となっていること。
・探索はFDA承認済みの薬剤約1300製品からの転用探索(ドラッグリポジショニング)で行われたこと。
・候補薬として選ばれたのはフィネレノンで、ミネラルコルチコイド受容体(MR)の働きを阻害する薬剤であること。
・高齢マウスへの経口投与で卵胞の成長が確認され、交配後に出産があったこと。
・探索的臨床試験で卵胞の発育が確認され、その後体外受精に成功したと報告されていること。
・研究では卵巣内のコラーゲン産生を抑えることで卵胞の活性化につながった可能性が示されたこと。
まとめ:
本研究は卵巣の環境を整えることで早発閉経の新たな治療の可能性を示していますが、現時点で治療法としての確立や承認の見通しは未定です。今後の臨床データの蓄積や正式な手続きの進展が注目されます。
