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iPS再生医療、治験が広がる
要約
iPS細胞由来の移植治療は、虚血性心筋症やパーキンソン病の条件付き承認を受けたほか、がんや脊髄損傷、眼科疾患など幅広い領域で治験や臨床研究が進んでいます。慶応大発ベンチャーの心筋球移植は全10人への投与を終え、令和8年中の承認申請を見込むなど実用化に向けた動きが続いています。
本文
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生医療は、19日に虚血性心筋症とパーキンソン病の条件・期限付き承認が了承された流れを受け、他の領域でも多様な治験や臨床研究が進行しています。実用化に近い事例や基礎的な安全性確認の報告が相次ぎ、がんや神経、眼科、代謝疾患など幅広い適応が検討されています。研究は大学発ベンチャーや公的研究機関、大学病院と連携して進められている点も注目されています。
実施状況の整理:
・慶應大発のベンチャー「ハートシード」が心筋細胞の塊(心筋球)を虚血性心疾患患者の心臓に注入する治験で、令和7年1月に治験対象の全10人への移植を終え、安全性と有効性を確認したことから令和8年中の承認申請を見込んでいる。・慶應大の別チームは神経前駆細胞の移植で亜急性期脊髄損傷の治療を目指し、患者4人への移植と令和6年11月までの術後経過観察を終えている。・理化学研究所や神戸アイセンター病院、大阪大などで網膜や角膜の細胞移植が実施され、安全性や視機能の改善が報告されている。・京都大は体内のがん細胞を攻撃するナチュラルキラー(NK)細胞を卵巣がん患者に移植する治験を進めているほか、千葉大と理研のNKT細胞投与では安全性と有効性の兆候が確認されている。・インスリン分泌する膵島細胞の移植(1型糖尿病)、膝軟骨や血小板移植などの臨床研究も進んでいる。
まとめ:
iPS細胞を用いた再生医療は心筋、神経、眼、がんを含む多分野で治験・臨床研究が進展しており、実用化に向けた段階と基礎的確認が混在しています。経済や医療現場への影響については領域ごとに異なる見込みで、具体的な承認手続きや今後の公的発表の予定は各プロジェクトごとに示されており、現時点では未定の点もあります。
